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人材育成の観点から「経営」「教育」「メディア」について考えます。

【ワークショップの参加者募集中!】記者職内定者対象「記者の学びを語り合う理論と実践のワークショップ」を開催させていただきます!

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日時:2018年3月18日(日)13時半~17時半

場所:早稲田大学大隈記念タワー(26号館)501教室

参加費:無料

対象者:今年4月から記者になる方

定員:20名(定員になり次第、締め切り)

申し込み:以下のURLにアクセスし、申し込みフォームに記入して送信してください。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScrzlmXPhesgZO325Xjil595AqsZXhBzxA41FMDdaUOpOEzrg/viewform

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2018年3月18日(日)に、

「記者の学びを語り合う理論と実践のワークショップ」と題してイベントを開催させていただきます。

 

多くの大学4年生ないし大学院2年生は、もうすぐ入社ですね。不安と期待が入り交じる季節に差し掛かりつつあります。

 

・一人前になるということはどういうことか

・職場で学んでいくということはどういうことか

・どんな苦労が待っているのか

・先輩たちは修羅場をどのように切り抜けてきたのか

・優秀な記者はなぜ優秀なのか

 

きっとこのようなものに似た疑問をお持ちなのではと思います。

 

近年は、研修イベントを企画する部署ができた会社もあり、入社すると少なからず研修を受けるかと思います。それはそれで必要ですが、私は少し違った立場から、視点から「刺さる」知恵をご提供したいと考えています。

 

それは、「学習とはなんぞや」、「組織とはなんぞや」といった経営学の領域で、実証的に提唱された理論をご紹介しつつ、若干のアカデミックフレーバーを散りばめながら、手と頭と口を動かしながら学んでいただけたらと思っています。

 

 

私は、これから記者になるみなさんに、「役立つ知恵」をお渡ししたいとかねてからずっと思い続けてきました。

 

正直に言います。新人記者の時代は、苦労します。まぁ、どんな会社に入っても大体はそうだろうけど。

 

かくいう私も新人記者の時代がありました。警察署に取材に行くと、誰に声をかけていいのかもわからず、思い切って捜査員に声をかけるとしっしとあしらわれ、先輩記者たちも「とりあえずやってみろ」と言ってほとんど何も教えてもらえず、朝から晩まで走り回るといったところからスタートしました。

 

「新人は変に色がついていない方がいい」。この真っ白なキャンバス言説は、未だに残っていると思います。確かに、記者は往々にして突破力が必要な局面が多く、知識が先行して二の足を踏むようでは成長を阻害しかねないというのもわかります。しかし、人員削減で地方支局が疲弊し、近くに見て学ぶ先輩の姿も少なくなり、めまぐるしくメディア業界の情勢が変わっていく今の時代には、じっくり手間ひまをかけて育てていくシステムが崩壊しつつあるのではないでしょうか。そう、無駄に苦労している暇はない。さっさと一人前になってくれ。現場からはそんな声が聞こえてきます。

 

私は、記者の人材育成の研究を始めてから、何人もの記者やジャーナリズム関係者に会ってきました。これは記者の一つの特徴かもしれませんが、インタビューを断られたことは一度もありません。何なら、インタビューが終わったら、大体飲みに連れていってくれました。(笑)

 

あぁ、これは次世代に「生きた知恵」をバトンタッチする役割を任せられているんだなぁと思いました。

 

そこで、今年4月から記者職に就くみなさんを対象に、できるだけ体系立てて「記者の学び」をお伝えし、考えてもらう機会を持とうと思ったわけです。初の試みです。それこそ、私が真っ白なキャンバス状態です。(汗)

 

みなさんで楽しく話し合えたらと思います。入社直前のお忙しい時期で恐縮ですが、ご興味のある方はぜひお越し下さい。また、ご興味のありそうな方がおられたら、お知らせいただけますと幸いです。

 

 

ワークショップ内容概要(一部変更となる可能性がございます)

1.OJTでどうやって学ぶの? :経験から学ぶ方法とインタビュー演習

2.仕事の悩みってどんなものがあるの?:現場や職場での葛藤をケーススタディで議論

3.先輩記者たちがやっている取材のコツって何?:ヒアリングから見えるTipsを紹介

4.どんな記者になりたいか、身につけるべき技能は何かを考えてみよう。

 

ファシリテーター:辻和洋(つじかずひろ)

読売新聞大阪本社社会部記者。科捜研鑑定資料ねつ造事件や公立高校PTA会費流用問題などをスクープ。東日本大震災大阪取材班第1陣として発災翌日から宮城県入り。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。現在は、記者や学校教員など、専門職人材の育成、マネジメントを研究。公益社団法人「Chance for Children」メディアディレクター。著書「人材開発研究大全」(共著)。

 

※このワークショップは、人材育成の理論に基づいて構成しています。

1. OJTが主とされる職場環境において、個人による技能習得の学習方法の枠組みを、インタビュー演習などを通じて体感する。コルブの経験学習サイクルによる学習効果の理解を意図する。

2. 組織への定着化を促すことを狙いとして、入社後に起こるであろう悩み、葛藤をケーススタディーとして取り上げ、議論する。ワナウスのリアリスティックジョブプレビュー(RJP)におけるワクチン効果を意図する。

3. インタビュー調査や文献調査を元に、理論では網羅しきれない記者の実践知を言語化して紹介する。学習転移による職場での早期技能習得を意図する。